プロヴァンスでワイン業界初の環境プロジェクト「EnViProv」が始動 コート・ド・プロヴァンス / コトー・デクス・アン・プロヴァンス / コトー・ヴァロワ・アン・プロヴァンス

プロヴァンスワイン委員会は、2021年9月から2023年にかけて実施するEnViProv(アンヴィプロヴ)プロジェクトを通して、ライフサイクル分析、環境認証取得推進および環境型農法の実践という3本の柱に沿い、プロヴァンスのぶどう畑のアグロエコロジーへの切り替えを体系的に推進していくと発表しました。

「フランス再興」計画が支援するプロジェクト

「EnViProv」は、フランスの国家プロジェクトである「フランス再興(France Relance)」計画の支援をワイン業界において初めて受けたプロジェクトで、70万ユーロ(およそ9千万円)強におよぶプロジェクト全体予算の50%までが、フランス農水省関連団体であるフランス・アグリメールを経由して国から出資されます。「フランス再興」計画とは、Covid-19パンデミック危機後の経済を立て直し、環境・産業・社会における進化を加速させるためのフランス国家プロジェクトのこと。

「EnViProv」は、プロヴァンスワイン委員会(CIVP)を中心に、コート・ド・プロヴァンスワイン組合、ヴァール県農業会議所、ロゼセンター、クラスター・プロヴァンス・ロゼといった団体が連携し、業界全体で推進していきます。

 アグロエコロジー転換のための3つの柱

「EnViProv」 は以下の3つの柱に沿い、アグロエコロジー(生態系および生物多様性に配慮した農業)への転換を支援します。

第1の柱:ライフサイクルの分析

畑から販売の最終ステップまで、プロヴァンスのワインセクターが産地全体に与える、環境への潜在的な影響を定量化することが第1の柱の目的です。分析は18の指標に基づいて行われ、温室効果ガスの排出量、水資源の利用可能性や生態毒性への影響などが評価されます。2022年半ばにリリースされる分析結果をもとに是正措置や改善措置が練られ、評価されるでしょう。

第2の柱:環境認証取得への支援

コート・ド・プロヴァンスワイン組合主導のもと、HVE*認証レベル3取得済み農家の軒数を増やします。2021年は、HVE認証未取得のぶどう農家400軒に認証取得を促し、認証農家数を倍増させることを目指しています。これにより、HVE認証を取得したぶどう畑の表面積は70%増の6,700ヘクタールになると推定されています。2030年までに全ぶどう畑を有機栽培またはHVEに転換させるという業界目標に変更はありません。

*HVEとは:最高レベルの環境価値重視認証。生物多様性の保護、殺菌・殺虫剤の使用削減、肥料の使用削減、水資源の管理を対象に包括的なアプローチを推進することを目的としている。HVE認証は、農業省により認定された機関により発行され、実際の評価のしきい値を超えていることを保証する。

第3の柱: ぶどう畑への支援と環境に有益な取り組みの実施
研究開発やデモンストレーション、農地のモニタリング、農家へのアドバイスなどを通し、生産者とネゴシアンにこれまでの手法の改良を促し、環境への負荷を減らしていきます。また、土中のバイオマスの分析と改良のための研究といった、環境に有益な取り組みの技術的・経済的影響についての研究も行われます。2年間で500軒の農家に個別支援を行うことを目標に掲げています。
サステナブルな取り組みに関する現地レポート動画公開中!

プロヴァンスワイン委員会は、環境に配慮した農法でぶどうを生産しているプロヴァンスワインのドメーヌ4軒を訪ね、レポート動画を4本作成しました。いずれも日本語字幕付きです。ぜひご覧ください。

ロゼワインといえば プロヴァンスワイン

フランス最古のワイン産地であるプロヴァンス地方のぶどう畑は、地中海とアルプス山脈の間に位置し、ブーシュ=デュ=ローヌ、ヴァール、アルプ=マリティムの3県にまたがって約200kmにわたって広がり、コート・ド・プロヴァンス、コトー・デクス・アン・プロヴァンス、コトー・ヴァロワ・アン・プロヴァンスの3つのAOPがあります。ロゼワインはプロヴァンスの歴史的な特産品で、今日ではプロヴァンスで生産されるワインの91%がロゼワインです。